コミュニケーション能力とは…

どうも。

サングラスが似合わない系男子 上位ランカーの新井です。

 

僕、採用なんかもやっておりまして。

今年は新卒採用をナビ使ってやりだしました。

 

日本経済団体連合会 という団体の2018年度のアンケート調査によれば「選考に当たって特に重視した点」ではコミュニケーション能力が圧倒的に一位になっています。

http://www.keidanren.or.jp/policy/2018/110.pdf

 

 

かくいう当社も「やっぱりコミュ力は重視したいな~」とか軽い気持ちで思ってしまいます。

 

 

というわけで今回はコミュ力を少し掘り下げてみよう。

 

 

まず、コミュニケーション能力の定義ですが、あまり良いモノが見つかりませんでした。

 

ざっくり調べた中で最も贅沢で広範に渡って定義した下記を引用。

 

『いろいろな価値観や背景をもつ人々による集団において、相互理解を深め、共感しながら、人間関係やチームワークを形成し、正解のない課題や経験した事のない問題について、対話をして情報を共有し、自ら深く考え、相互に考えを伝え、深め合いつつ、合意形成・課題解決をする能力』

出典:文部科学省主催 コミュニケーション教育推進会議より

 

 

 

えらい盛り込んだなオイっ!

 

 

 

 

 

こんな事ができる人材、即刻トップ人材やでぇ…

 

 

 

とか心の中でツッコみはいれつつ、「いろいろな価値観や背景をもつ人々」から始まるのは良い表現だなーと思いました。

 

・多様な価値観を受け入れる

・グローバル化に伴う異文化コミュニケーションの重要性

・ダイバーシティ

・個性を大事にする社会

 

こんな耳障りの良い文言も社会に蔓延していますので、内容自体に意義を唱える人はいないような気もします。

 

おそらく若い方も上記の内容を見て「ふんふん、それって大事だよね~」とか感じてくれたことでしょう。

 

中には「グローバル化が進展して競争も激しくなる。自分もコミュ力身に付けなくちゃ!」なんて意識を持たれている方さえいるかもしれません。

 

 

じゃあ今の世の中が、上記の定義に従ったコミュ力が育っていく方向にシフトしているのだろうか考えてみよう。

 

 

まず結論、僕の所感としては遠ざかっているような気がします。

そしてその原因が当社の属する領域である、「IT化・インターネット社会」が一因であると考えています。

 

 

なぜか。

 

 

・情報格差の是正

・誰しもが平等に情報を入手できる

・いつでもどこでも世界とつながれる

 

という風潮からむしろコミュ力が高まるような気もしますが、実態は逆な印象。

(皆さんはどうでしょう??)

 

このあたりを理解するに辺り、言語学者の牧野成一さんが良い概念を提唱してくれています。

 

それは「ウチ」と「ソト」という概念。

 

詳細は割愛しますが、ざっくり言うと仲間・コミュニティ内だけのコミュニケーションが「ウチ」。開かれた場所での公的コミュニケーションが「ソト」という概念です。

 

そして社会言語学者の東さんが良い指摘をしています。

 

それは「ウチ」の重要性にも触れつつ、日本は欧米諸国に比べて圧倒的に「ウチ」のコミュニケーションに偏っている。という事。

※端的にいうと公的コミュニケーションがそもそも下手糞な傾向にある。

 

ここから僕の個人的な意見。

 

もともと不得意な領域である「ソト」のコミュ力。

 

それを磨く機会がインターネット社会で益々失われていっているのではないかと感じているという事です。

 

一言で表すと

 

・中間が無くなったせいで心地良い情報にダイレクトにつながれるようになっちゃった。心地良い環境に入り浸れるようになっちゃった。

 

という感じです。(解りにくい…)

 

なんというか…

 

WEB検索もSNSもチャットもメッセンジャーも、

 

方向性が直線的すぎる

 

んですよねー。

 

 

あれですよ。

 

 

あえて昭和人間での表記をするなら

 

「好きな子に電話で会話するために親の対応を乗り越える」

 

という事象が発生しないんですよね。

 

世界が広くなって情報もとりやすくなっているのに、偶然や中間の出会いが無くなり、自分が属す世界は心地が良い分どんどん狭くなっていく。

 

そんな社会になっているような気がします。

 

 

高城剛さんはこう言っていました。

 

「テレビをやめた」

「ネットもやめた」

「インターネットはもうニューフロンティアって感じがしない」

「東京をやめた」

「情報ダイエットをするだけで、人間は劇的に変わりますよ」

 

 

と。

 

そんな彼のもとに仕事が集まっているのが事実です。

 

※ちなみに「テレビは百害あって一利なし」的な表現は世界の著名人がけっこう発信しています。僕も同感。これはテレビがどうというよりも、結果として「受動的で思考停止な情報入手」になってしまう事への批判と受け取りましょう。

 

 

 

こうした事を考えると、コミュ力を身に着ける方法はある意味簡単です。

 

 

普段接さない環境に身を置く事。

 

 

これだけです。

 

というわけで皆さん。

 

・夜のクラブに乗り出してたまにはパリピしましょう。

・ゲーマー仲間と徹夜でゲームもしましょう。

・早朝にランニングをして御近所のマダムと友達になりましょう。

・ラノベ信者は哲学書を。萌え絵アレルギーの人もラノベ信者を友達に持とう。

・他部署に顔を出そう。

・犬とか猫だけでなく、ヤギやラッコ。そしてザリガニやナメクジにも愛情を注ごう。

・老害乙! 最近の若者は!とか言う前に幅広い世代と交流を持とう。

 

という事ですよ。

 

 

 

まあ偉そうに言っている僕は殆ど出来てないですけどね!

 

 

まずは身近な所で、普段接さない領域に好奇心を持って少し顔を出してみる。

そんなところから始まって、最終的には世界が調和されていけば良いですね。

 

 

そんな事も思った今日この頃でした。

さよーならー