トップ幹部育成セミナー19: リーダーシップ
テーマ
- 南極点到達競争における二つの探検隊
- ずば抜けて優秀な経営者と非常に優秀な経営者
南極点到達競争における二つの探検隊
1911年10月、二つの探検隊が南極点征服に向けて準備に入りました。一つの探検隊は成功。もう一方の探検隊は失敗に終わります。成功した探検隊と失敗した探検隊は何が原因で結果を分けたかについて講義して頂き、ビジネスの場において留意すべき点をご教授頂きました。
- 成功した探検隊
- ノルウェーからスペインまで自転車で旅行
- イルカの肉を生で食べた
- 北極圏のエスキモーに弟子入りし、犬ぞりを引く術、ゆっくり動くこと、衣服について学んだ
- 犬ぞりを使用した
- 隊員5人に対して食糧等5トンの補給品を準備
- 補給所の10km前後に等間隔で20本の黒旗を立てた
- 失敗した探検隊
- 荷物用の動物として、犬ではなく馬を連れて挑んだ
- 雪上自動車を使用したが、数日後にエンジンが動かなくなった
- 隊員17人に対して1トンの補給品を準備した
- 補給所には、1本の旗を立てただけ
補給所を出る時、次の補給所までの必要最低限の補給品した積まなかった
二つの探検隊の準備には大きな差がありました。
成功した探検隊の隊長は、「不可抗力」や「偶発事故」に遭っても対処できる様に計画・準備しています。
失敗した探検隊の隊長は、準備を怠り事態が悪化する度に自分の不幸を呪った。
ここでのポイントは、「予期せぬ事態に備える!!」
人類未踏のルートでは、何が起こるか具体的に見通す事は不可能である!!
ビジネスの場においても、新しい事を始める時に通じる事だと感じました。
ずば抜けて優秀な経営者と非常に優秀な経営者
2つ目のテーマは「ずば抜けて優秀な経営者と非常に優秀な経営者」について。
南極点到達競争における探検隊で比較した2つの探検隊のうち、1つの探検隊は失敗に終わっています。
しかし、その探検隊の隊長が良くない隊長だったのかと言うとそうではありません。
隊長に選ばれるほど非常に優秀な人でした。
ただ、この困難な南極点到達を達成するには、ずば抜けて優秀な隊長でなければいけなかったのです。
講義の中で出たずば抜けて優秀な経営者のポイントを幾つか挙げさせて頂きます。
- リスクはとるが、より小さなリスクしかとらない。
- 相対的にリスクを抑制・管理し、回避する。死線リスクは拒否。
- 常に不確実な状況に置かれていることを認識している。
- 良い時でも悪い時でも警戒を怠らない
- 100%の確率で、状況は何の前触れもなく突然悪化すると考える。
やはり、ここでもいかにリスクを最小限に留めるかがポイントになります。
長く会社を経営して行く為には、リスクを回避する事がとても重要なのだと解りました。