続・美大卒が情報系資格に挑戦した話

こんにちは。
新卒3年目エンジニアのYです。
これ↓の人です。
美大卒が情報系資格に挑戦した話

1年目の締めくくりに基本情報技術者に合格し、
その後上長から「"応用情報技術者"をいずれ取る気があるなら、
基本からの流れで勉強できるといいかも」と言われていたのが前回の記事。

今年4月に挑戦し、見事合格いたしました!!


今日はその話をします。
ちょっと長いのですが、よろしくお願いします。

注:本試験は2026年度から実施方式が変わります。
あくまで2025年4月時点での体験談としてお読みください。

○応用情報技術者とは

情報系国家試験のひとつです。
その名の通り、幅広く応用的な知識・技能を求められます。合格率は2割ちょっと!

・4択問題*80問の午前問題
・文章題11問のうち5問選んで解く、記述式の午後問題
の2本立てです。長丁場。

「ITパスポート」は4択問題のみ、「基本情報技術者」は4択問題+共通の択一式文章題だったことを考えると、
「自分で問題を選ぶ」「記述式」という要素があるのが大きな特徴かと思います。

午前問題は、とにかく基礎知識と過去問復習あるのみ!
下位の試験と比べて、取り扱う内容のレベルこそ違いますが、勉強法は同じです。
どうしても解き方が覚えられない過去問でも、内容そのまま出題されて正解しちゃうことがあったりなかったり……。

ということで、午後問題の話をいっぱいします。

○午後問題について

午後問題のジャンルは次のようになっています。

問1.情報セキュリティ(全員必修)
問2.経営戦略
問3.プログラミング
問4.システムアーキテクチャ
問5.ネットワーク
問6.データベース
問7.組込みシステム開発
問8.情報システム開発
問9.プロジェクトマネジメント
問10.サービスマネジメント
問11.システム監査

私はこのうち、

・問1.情報セキュリティ(必修)
・問3.プログラミング
・問7.組込みシステム開発
・問8.情報システム開発
・問11.システム監査

を選択しました。
振り返ってみますね。

・全体通して
…「文章題」と言いましたが、本当に、全部、長い!!
1つの大問につき、問題文だけでA4用紙が3,4枚あります。私も初めて見た時はちょっと目眩がしました。
怯えずにしっかり読んで、シチュエーションを把握しましょう……!
前提条件が分かっていないと、解けるものも解けなくなります!!
読解力が大事!!

また、過去問がそのまま出ることはほとんどありません。
でも、考え方が活きることは多いです。
大問ごとの傾向を掴み、思考力を鍛えるためにも、過去問に挑む価値はじゅうぶんあります!

・問1.情報セキュリティ(全員必修)
…必修なので得意とか不得意とか言ってられません。どのジャンルでも大事なこと!
セキュリティの基礎的な仕組みを理解していれば、合格点は取れるかと。

・問3.プログラミング
…プログラムの一部が空欄になっているので、そこに入る変数名や関数名を答える! という問題です。
非常に得意不得意が分かれるため、情報系出身でない人が受験する場合は「絶対に選ぶな」と言われることも。
ですが、自分にとっては「事前の詰め込み勉強よりも、その場で頭を回したら高得点取れるほうが嬉しい!」と思えるものだったので、気合を入れて挑みました。
個人的にはすごくおすすめです。楽しい!

・問7.組込みシステム開発
・問8.情報システム開発
…これも、選んだ理由はプログラミングと似ています。
「プログラムの要求仕様に合わせて思考を回し、空欄に当てはまる適切な字句を答える」。これです。
私は仕事が組み込み寄り、入社時の研修でJavaをやっていたので、その経験を活かして挑むことができました。
Javaは正直うろ覚えでしたが、細かい言語の仕様まで問われることはないので意外と大丈夫。
プログラミング経験者が受けるならかなりおすすめです。問3よりも日本語が多くて取っつきやすいですよ(主観)

・問11.システム監査
…私は、特別システム監査の知識があったわけではありません。
ただ、「経営戦略」「プロジェクトマネジメント」「サービスマネジメント」そして「システム監査」あたりは、
深い知識がなくても、問題を読む+午前用の知識で分かることが多いのです。誰が呼んだか国語問題。
そのため、上記のグループの中から、当日軽く目を通したときに「なんとなく簡単そう!」と思ったものを選びました。
その日の適正次第では「情報システム開発が全く分からん!」みたいなことも起こり得るので、保険のために一度は見ておくとよいでしょう。

・選ばなかったものについて
「システムアーキテクチャ」は、回によって方向性が違う印象でした。いや、そんなことないのかな?
でもわざわざ対策するよりは他のものを勉強した方が確実かな……と思ったので、早々にやめてしまいました。
「ネットワーク」「データベース」は、実際にその分野に携わっている人なら点を稼げると思います。特にデータベース。
データベース、研修で軽くやったはずなんだけどな……。私は何も見ずに解けないな……。

「保険になるジャンルを学ぶ」のは大事だけど、同時に「無理なヤツは端から捨てる」のも大事ですね。リソースは有限。

○さいごに

やはり合格して思うことは、

「合格するだけでなく、そこで得た知識や努力の経験を後々活かせるかの方が大事」

ということ。
受験から半年が経ちますが、「せっかく勉強したことが抜け落ちていないか?」とか、
「この業務、どうすればいいんだ~!」とか、よく考えています。
……年末年始、秋季問題に目を通そうかなぁ。

それでも、勉強が無意味だったとは思いません。
入社前未経験のところから独学でここまでやれたことは誇りに思いますし、
IT分野って本当に幅広くて、実は身の回りにたくさん使われていて……という実感を持つことができました!

皆さんも、情報系でもそれ以外でも、気になる分野についてぜひ学んでみてくださいね!
それでは、良いお年を!