トップ幹部育成セミナー16: 企業の衰退と復活 Vol.3

テーマ

  • 一発逆転策

今回は、第12回、13回に続き「企業の衰退と復活」の講習を行って頂き、テーマは「一発逆転策」です。

一発逆転策

偉大であった企業が衰退を始め、衰退に歯止めが掛からなくなった時、そのまま衰退を続けてしまう企業と見事復活を果たす企業にはどんな違いがあるのか?

  • 偉大な企業から衰退に陥った研究対象企業11社のうち8社は、衰退の過程で外部からCEOを招へいしていました。
  • 研究対象企業11社のうち成功した企業では、外部からCEOに迎えたのは1社のみでした。

この事象から考察すると、外部の人材をCEOに招へいしても衰退から復活する確率は非常に低い事になります。とても意外な結果でした。

講師の方の話では、企業が衰退を始めている時に外部から救世主として迎え入れたCEOは、大規模で素早い解決策か、大胆な方針によって一気に業績回復を達成しようとします。長期的な勢いを取り戻す為に、困難な道を着実に歩んでいこうとしないのです。
一方、唯一外部からCEOを迎えても成功した企業では、次の3項にあるようにじっくりと時間を掛けて企業を成功へと導いていました。

  • 企業の状態を完全に理解する事に時間を掛ける。
  • 主要なポストに適切な人材を配置する。
  • 一歩づつ足元を固める堅実な方法をとり既存の強みを活かす。

成功と失敗の事例から上手く行かなくなった時に何をすべきかを学ばせて頂きました。
今回の講義ではCEOの立場からの事例でしたが、私たちの日々の業務の中でも仕事が上手く行かない事は良くあります。
その様な時、ついつい一発逆転を狙ってしまいますが、時間を掛けても一歩ずつ着実に進んで行く事が結果的には最良の方法なのだと思いました。